神奈川県公立高校入試の仕組み

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神奈川県公立高校入試の仕組み内申・学力検査・特色検査・選考の計算式まで、いちばん詳しく解説

神奈川県の公立高校入試(共通選抜)が「どんな材料で・どう合否が決まるのか」を、 神奈川県教育委員会の公表資料をもとに、仕組みからやさしく整理しました。 内申点の計算、学力検査、特色検査、第1次・第2次選考の計算式まで、これ1ページで全体像がつかめます。

このページについて(必ずお読みください)

本ページは神奈川県教育委員会の公表資料(公立高校入学者選抜制度の概要・募集及び選抜実施要領 等)をもとに、 入試の「仕組み」をわかりやすくまとめたものです。選考の比率や日程は学校ごと・年度ごとに変わります。 出願前には必ず、神奈川県教育委員会の公式ページと、 各高校の募集案内で最新・正確な情報をご確認ください。

① 神奈川県の「共通選抜」とは1回の入試で合否が決まる

神奈川県の公立高校(全日制・定時制)の一般募集は、「共通選抜」という1つの方式で行われます。 すべての受験生が原則同じ日の学力検査を受け、1回の選抜で合否が決まるのが大きな特徴です (前期・後期のような複数回の入試ではありません)。

合否は、中学校から提出される「調査書(内申)」と、当日の「学力検査」、 一部の学校で実施される「特色検査」の結果を、各高校が定めた比率で総合して決まります。

Point

② 合否を決める「3つの材料」内申・学力検査・(特色検査)

材料内容
調査書(内申)中学校での成績(評定)。中2・中3の9教科の評定をもとに点数化(135点満点)
学力検査入試当日の5教科のテスト(原則500点満点)
特色検査一部の学校のみ。自己表現検査・実技検査・面接など

この3つをそれぞれ100点満点に換算し、各高校が決めた比率で合計した点数(S値)の高い順に合格が決まります。 重要なのは、学校によって「内申重視」か「学力検査重視」かが大きく違うことです(詳しくは⑦)。

Naishin

③ 内申点(調査書評定)の計算方法中2+中3×2で135点満点

神奈川県の内申点は、中学2年生と中学3年生の成績を使って計算します。計算式は次のとおりです。

内申点の計算式

内申点 =(中2の9教科の評定の合計)+(中3の9教科の評定の合計)×2

9教科=国語・社会・数学・理科・英語・音楽・美術・保健体育・技術家庭。各教科は5段階評定(最大5)。

学年計算と満点
中29教科 × 最大5 = 45点(そのまま)
中39教科 × 最大5 × 2倍90点
合計135点満点(この後100点に換算して使用)

ここが大事なポイント

  • 神奈川は中1の成績は使いません。内申に関わるのは中2と中3です
  • 中3の成績は2倍になるため、3年生の評定がとても重要です
  • 音楽・美術・保体・技家の副教科も同じ重み。主要5教科だけでなく9教科すべてが内申に直結します

※「主体的に学習に取り組む態度」の観点別評価は、第2次選考で別途使われます(⑦参照)。

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④ 学力検査(当日のテスト)5教科・原則500点満点

全日制の学力検査は、国語・社会・数学・理科・外国語(英語)の5教科が原則で、 各100点・合計500点満点です。この得点を100点満点に換算して選考に使います。

知っておきたいポイント

  • 特色検査を実施する学校では、学力検査を3教科まで減らすことがあります
  • 一部の学校では特定教科を重くする「傾斜配点」があります(例:英語や数学を1.5〜2倍)。志望校の配点は必ず確認しましょう
  • 英語にはリスニングが含まれます
Tokushoku

⑤ 特色検査(自己表現検査など)難関校で課される「思考力・記述」の試験

特色検査は、一部の高校だけが学力検査とは別に実施する検査で、 自己表現検査・実技検査・面接などの種類があります。とくに進学校で課される 自己表現検査は、教科横断的な長文・資料をもとに考えて記述する、思考力・表現力を問う試験です。

自己表現検査が必須(共通の検査)の主な学校

学力向上進学重点校:横浜翠嵐・川和・柏陽・横浜緑ケ丘・多摩・湘南・厚木・小田原

同エントリー校:希望ケ丘・横浜平沼・光陵・横浜国際・横須賀・鎌倉・茅ケ崎北陵・平塚江南・大和・相模原

※実施校・内容は年度により変わります。最新は各校の募集案内・県の発表でご確認ください。

これらの難関校を目指す場合、5教科の学力に加えて特色検査の専用対策が合否を分けます。 MySTEPでも、志望校の特色検査の傾向に合わせた記述対策を行っています。

⑥ 面接についてかつては全校。今は原則実施されません

以前の神奈川県入試は全校で面接が実施されていましたが、令和7年度(2025年)入試から、面接は原則として実施されなくなりました。 現在は、一部の学校が特色検査として面接を行うのみです(クリエイティブスクール等)。 そのぶん、合否は内申と学力検査(+特色検査)でより明確に決まる仕組みになっています。

Selection

⑦ 合否はこう決まる|第1次選考・第2次選考S値の計算式と学校ごとの比率

合格者は、まず第1次選考で募集人員の90%を決め、残り10%を第2次選考で決めます。 それぞれ、各高校が定めた比率で計算した点数(S値)の高い順に合格となります。

第1次選考(募集人員の90%)

S1 = 内申(a)×f + 学力検査(b)×g (f+g=10、各2以上)

特色検査を実施する学校:S1 = 内申(a)×f + 学力検査(b)×g + 特色検査(d)×i (i=1〜5)

a・b・dはそれぞれ100点満点に換算した値。f・g・iは学校ごとに決められています。

つまり内申と学力検査を「何対何」で見るかが学校ごとに違います。たとえば——

内申:学力検査の比率の例

→ 横浜翠嵐=3:7(学力検査重視)、湘南=4:6 など。学力検査を重く見る学校もあれば、内申を重く見る学校もあります(合計が10)。

第2次選考(残りの10%)

S2 = 学力検査(b)×g′ + 主体的に学習に取り組む態度(c)×h′ (g′+h′=10、各2以上)

第2次選考では内申(評定)は使わず、学力検査と「主体的に学習に取り組む態度」を使います。

「主体的に学習に取り組む態度」とは

中3の9教科の観点別評価のうち「主体的に学習に取り組む態度」を、 A=3点・B=2点・C=1点として点数化したものです(9教科で最大27点→100点換算)。 通知表の◎○△(A・B・C)の評価が、第2次選考でものを言います。

S値かんたん計算ツール(第1次選考)

内申点・学力検査の得点と、志望校の比率を入れると、第1次選考のS値(目安)を計算します。

:
特色検査がある学校(任意)

※ あくまで概算です。比率 f・g・i は学校ごとに異なります。実際の比率は志望校の募集案内でご確認ください。

Schedule

⑧ 入試日程(おおまかな流れ)学力検査は2月中旬・合格発表は2月下旬

共通選抜は、例年1月下旬に出願、2月中旬に学力検査、2月下旬に合格発表という流れです。 直近(令和8年度・2026年2月実施)の日程は次のとおりでした。

区分時期(令和8年度の例)
出願期間1月23日〜1月29日ごろ
学力検査2月17日ごろ
特色検査・面接等2月18日ごろ(学校により2月17日〜19日)
追検査2月24日ごろ
合格発表2月27日ごろ

※日程は年度ごとに神奈川県教育委員会から発表されます。受験年度の正式な日程は必ず公式でご確認ください。

⑨「二次選考」と「二次募集」はちがいます名前が似ていてよく混同される

どちらも「二次」とつきますが、まったくの別物です。下の表で整理します。

二次選考二次募集
位置づけ共通選抜のの選考共通選抜とはの追加募集
時期2月(共通選抜と同じ)3月
対象全受験生(残り10%を決める)2月で定員に満たなかった学校
内容学力検査+主体的に学習に取り組む態度(⑦参照)学校ごとの検査(学力検査・面接・作文など)

つまり二次選考は「不合格」ではありません(合格者を決める過程の一部)。一方二次募集は、まだ定員に空きがある学校で3月にもう一度チャンスがある仕組みです(定時制・通信制の定通分割選抜と同時期に行われます)。

⑩ 全日制以外の選択肢と、多様な募集区分定時制・通信制/特別な募集

公立高校には全日制のほかに、定時制(夜間など)や通信制(例:横浜修悠館・厚木清南)の課程があります。 働きながら、自分のペースで、不登校を経験した生徒も学び直せる選択肢です。

また、共通選抜(一般募集)のほかにも、神奈川県には次のような募集区分があります。自分に合う入口を知っておくと選択肢が広がります。

  • 連携型中高一貫教育校の連携募集
  • 海外帰国生徒特別募集
  • 在県外国人等特別募集
  • インクルーシブ教育実践推進校特別募集(⑪参照)
  • 中途退学者募集(高校をいったん離れた人の学び直し)
  • 別科 ほか

※実施校・区分は年度により異なります。詳細は神奈川県教育委員会の募集案内でご確認ください。

⑪ 支援を必要とする生徒の進路インクルーシブ教育実践推進校・特別支援学校

中学校で支援級(特別支援学級)に在籍している生徒や、サポートを必要とする生徒にも、複数の進路があります。

インクルーシブ教育実践推進校(特別募集)

神奈川県には、知的障害のある生徒が、一般の県立高校で他の生徒とともに学ぶための 「インクルーシブ教育実践推進校」があり、その特別募集が行われています。 学力検査ではなく、面接や自己表現などで選考されるのが特徴です。

特別支援学校(高等部)

一人ひとりの障害の状態や教育的ニーズに応じて、専門的な指導・支援を受けながら学べる選択肢です。

どの進路が合うかは、お子さまの状況によって異なります。早めに中学校の先生や、お住まいの地域の教育委員会・特別支援教育の窓口に相談し、見学や体験を通じて検討するのがおすすめです。

⑫ 内申(評定)がそろわなくても、出願はできます不登校などで資料が整わない場合

不登校などの事情で、調査書の評定の一部がそろわないことがあります。そうした「資料の整わない志願者」についても、 神奈川県では参考にできる資料を活用して適正に選考することとされています。

つまり、内申がそろわないことだけを理由に、受験をあきらめる必要はありません。 出願を検討している場合は、まず中学校の先生や志望校に相談しましょう。MySTEPでも、内申に不安のある生徒の受験戦略づくりをサポートしています。

FAQ

神奈川県公立高校入試 よくある質問

内申点は中1から関係しますか?
いいえ。神奈川県の内申点は中2と中3の評定を使います(中3は2倍)。中1の成績は計算に含まれません。ただし学習の積み重ねは中2・中3の成績に直結するため、早めの土台づくりは大切です。
内申と学力検査、どちらが重要ですか?
学校によって異なります。第1次選考の「内申:学力検査」の比率は各校が決めており(合計10)、学力検査を重く見る学校(例3:7)もあれば、内申を重く見る学校もあります。志望校の比率を確認して、配分を意識した対策が必要です。
面接はありますか?
令和7年度(2025年)入試から、面接は原則として実施されなくなりました。現在は一部の学校が特色検査として面接を行うのみです。
特色検査はどんな学校で必要ですか?
横浜翠嵐・湘南・柏陽などの学力向上進学重点校やそのエントリー校などで、自己表現検査が共通の検査として課されます。教科横断の思考力・記述力が問われるため、5教科とは別の専用対策が必要です。
第2次選考では何が見られますか?
第2次選考(募集人員の残り10%)では、内申(評定)は使わず、学力検査と「主体的に学習に取り組む態度」(中3の観点別評価をA=3・B=2・C=1で点数化)を各校の比率で合計して選考します。
二次募集とは何ですか?落ちたらもう公立は受けられませんか?
二次募集は、2月の共通選抜で定員に満たなかった学校が、3月にもう一度行う追加の募集です(定時制・通信制の定通分割選抜と同時期)。共通選抜で残念な結果でも、空きのある学校で再チャレンジできる場合があります。実施校・日程は神奈川県教育委員会の発表でご確認ください。
支援級に在籍していますが、公立高校に進めますか?
進路はいくつかあります。神奈川県には、知的障害のある生徒が一般の県立高校で学ぶ「インクルーシブ教育実践推進校」の特別募集(面接・自己表現などで選考)があり、ほかに特別支援学校(高等部)という選択肢もあります。お子さまの状況に合う進路は、中学校の先生や地域の教育委員会・特別支援教育の窓口に早めにご相談ください。

用語集

用語意味
共通選抜神奈川県の公立高校一般募集の入試方式。原則1回の学力検査で合否が決まる
調査書(内申)中学校が作成する成績などの書類。中2・中3の9教科評定で内申点を計算(135点満点)
学力検査入試当日の5教科テスト(原則500点満点)
特色検査一部の学校が実施する検査。自己表現検査・実技検査・面接など
S値内申・学力検査・特色検査を100点換算し、学校ごとの比率で合計した選考用の総合点
主体的に学習に取り組む態度観点別評価の一つ。第2次選考でA=3・B=2・C=1として使用

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