あざみ野・すすき野から通える東京私立の併願優遇|神奈川の中学生が「押さえ」に使える高校

こんにちは!MySTEPスタッフの石川です。

「私立高校を第一志望にしたいけれど、もし届かなかったときの押さえがない」——あざみ野・すすき野の保護者の方から、この相談をよくいただきます。公立高校が第一志望なら私立を押さえに用意できるのに、私立を第一志望にした途端に安全網がなくなる気がする。そう感じている方は少なくありません。

ところが東京の私立高校の募集要項を1校ずつ読んでいくと、私立を第一志望にしていても内申点で優遇が受けられる高校がいくつもあります。しかも、そのなかには「神奈川県の中学生も対象」と公式に書いている高校もあります。この記事では、あざみ野・すすき野から通える東京の私立高校19校について、公式の募集要項で確認した内容をまとめました。

あざみ野・すすき野から通える東京私立の併願優遇|神奈川の中学生が「押さえ」に使える高校

「併願優遇は都立志望者のもの」という誤解|私立が第一志望でも押さえは作れる

東京の私立高校には併願優遇という制度があります。内申点が基準を満たしていれば、一般入試で有利に扱ってもらえる仕組みです。

この制度は「都立高校が第一志望で、私立を第二志望にする人のための制度」と説明されることがほとんどです。実際、多くの解説記事は都立トップ校を目指す受験生を前提に書かれています。

けれど募集要項の原文を読むと、様子が違います。たとえば駒場学園の要項には「他高校(私立高校可)を第1志望とし」とはっきり書かれています。朋優学院は「公立、私立を問わずどのような組み合わせでも併願可とする」と明記しています。科学技術学園の特進コースは「他校(公立・私立ともに可)との併願者」が対象です。

つまり、私立を第一志望にしていても併願優遇を使える高校は確かに存在します。「併願優遇=都立の押さえ」というのは、あくまで利用者の多数派を説明しているだけなのです。

一方で、条件を公立に限っている高校もあります。同じ科学技術学園でも総合コースは「他校(公立高校)との併願者」が条件で、私立を第一志望にすると使えません。同じ学校の中でもコースによって違うため、学校単位ではなくコース単位で確認する必要があります。

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神奈川の中学生は東京私立の併願優遇を使えるのか|公式要項で確認しました

あざみ野・すすき野の中学生にとって、もう一つ大きな疑問があります。神奈川県の中学生が、東京の私立高校の併願優遇を使えるのかという点です。

東京の私立高校の併願優遇は、12月中旬に中学校の先生が高校へ出向いて行う入試相談で決まります。神奈川県の中学校がその相談の相手として想定されているかどうかは、学校ごとに事情が違います。

そこで、あざみ野から通学60分以内の東京の私立高校のうち、私立併願ができる19校について、公式の募集要項を1校ずつ確認しました。結果は次のとおりです。

  • 公式に「神奈川県の中学生が対象」と確認できた高校:8校
  • 地域について何も書かれていない高校:11校(対象外と書かれているわけではないため、確認すれば使える可能性があります)

ここで大事なのは、「書いていない」は「使えない」ではないということです。多くの高校は出願資格を「中学校を卒業見込みの者」とだけ定めていて、地域で線を引いていません。個別の扱いが必要な県として埼玉だけを挙げている高校もあり、神奈川は通常の流れで想定されていると読めるケースもあります。ただし公式に書かれていない以上、断定はできません。

あざみ野・すすき野から通える東京私立の併願優遇|神奈川の中学生が「押さえ」に使える高校|図解スライド4

あざみ野・すすき野から通える東京私立の併願優遇【神奈川県の中学生が対象と確認できた8校】

公式の募集要項やQ&Aで、神奈川県の中学生が対象だと確認できた8校です。通学時間はあざみ野駅からの目安(乗車時間+徒歩)です。

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高校名 あざみ野から 最寄駅 内申の目安 公式で確認できた根拠
駒澤大学 26分 用賀 5科21 かつ 9科38 適用範囲に「東京・神奈川・千葉・埼玉の国・公立中学校在籍者」と明記
国本女子(女子校) 32分 喜多見 9科29 または 5科16 併願優遇に地域制限なし。神奈川県在住生専用の授業料補助制度あり
文教大学付属 33分 荏原町 3科14 または 5科22(スタンダード・アドバンスト) 出願者の中学校に地域制限なし。入試相談が郵送でできる
日本工業大学駒場 36分 駒場東大前 特進5科21/総合進学・文理未来5科19 「併願優遇制度入試(都内・神奈川県内生)」と要項に明記
品川学藝 37分 下神明 5科18 または 9科30 「併願優遇(東京・神奈川地域対象。公立、私立可)」と明記
下北沢成徳(女子校) 41分 下北沢 3科10/5科16/9科29 ほかコース別 「併願推薦(東京・神奈川を除く)」=東京・神奈川の生徒は併願優遇を使う設計
目黒日本大学 43分 目黒 公式は非公表(要問合せ) 公式Q&Aに「東京都と神奈川県の公立中学校にお通いの場合は必ず相談」
駒場学園 43分 池ノ上 特別進学3科12/5科21・進学3科10/5科18 基準表に「【東京都および神奈川県の公立中学校の場合】」と明記

とくに駒澤大学は、併願優遇の適用範囲に「東京・神奈川・千葉・埼玉の国・公立中学校在籍者」と県名がそのまま書かれており、もっとも分かりやすい書き方です。日本工業大学駒場も「併願優遇制度入試(都内・神奈川県内生)」と見出しに明記しています。

国本女子には、神奈川県在住の生徒に向けた授業料の補助制度(9科27以上で年間48万円の給付)が用意されています。神奈川県の生徒を積極的に受け入れている姿勢が読み取れます。

地域の記載がなく「要問合せ」の東京私立【11校】

次の11校は、募集要項に地域の制限が書かれていません。裏を返せば神奈川県の生徒を排除する記載もないため、確認すれば使える可能性があります。内申の目安とあわせて挙げておきます。

高校名 あざみ野から 最寄駅 内申の目安 確認できたこと
玉川聖学院(女子校) 27分 九品仏 一般Ⅲ 9科35 または 5科20 地域制限の記載なし
東京都市大学等々力 30分 等々力 3科15 または 5科24 地域制限の記載なし。入試相談は郵送不可・来校必須
国士舘 34分 松陰神社前 選抜・進学9科32/国士舘大学進学9科28 地域制限の記載なし。個別に扱うのは埼玉のみ
玉川学園高等部 36分 玉川学園前 5科22 または 9科37 地域制限の記載なし
自由ヶ丘学園 36分 自由が丘 PGS 5科25 〜 ASアスリート 5科18(コース別) 地域制限の記載なし。個別に扱うのは埼玉のみ
青稜 36分 下神明 3科15 または 5科24 高校の要項が公式サイトに未掲載のため確認できず
品川翔英 39分 西大井 難関進学5科22/特別進学5科19・9科33/総合進学5科18・9科31 地域制限の記載なし。特待生に「都外生対象」の区分あり
目黒学院 39分 中目黒 プレミアム5科20/アドバンス5科18/スタンダードキャリア5科16 地域制限の記載なし
東京 41分 鵜の木 3科12 または 5科20 または 9科35 地域制限の記載なし。「東京都・神奈川県以外の延納は事前連絡」とあり
科学技術学園(男子校・特進) 42分 成城学園前 5科16 または 9科28 地域制限の記載なし。総合コースは公立高校との併願のみ
朋優学院 44分 馬込 5科25 地域制限の記載なし。入試3科が130点未満だと不合格
あざみ野・すすき野から通える東京私立の併願優遇|神奈川の中学生が「押さえ」に使える高校|図解スライド8

これらの高校を検討する場合は、中学校の先生から高校へ直接確認してもらうのが確実です。目黒学院のように「保護者、受験生、塾の先生方からの直接の相談は、東京都と私立中高協会の協定により禁止されています」と明記している高校もあるため、先生を通す必要があります。

見落としやすい3つの注意点|地区加点・入試相談の方法・確約ではないこと

あざみ野・すすき野から通える東京私立の併願優遇|神奈川の中学生が「押さえ」に使える高校|図解スライド10

1. 地区による内申の加点は、神奈川の生徒には付かない

意外と知られていないのが、地区による加点です。たとえば駒場学園は「世田谷区立中学校在籍者は5教科の評定を+2」「目黒区・杉並区・渋谷区・狛江市・調布市・三鷹市立中学校在籍者は+1」としています。駒澤大学にも同様の仕組みがあります。

この加点の対象はすべて東京都内の中学校です。神奈川県の生徒には付きません。つまり同じ内申点でも、都内の該当区の生徒より不利になります。あざみ野・すすき野から狙う場合は、加点なしの素点で基準を満たす必要があると考えておくのが安全です。

あざみ野・すすき野から通える東京私立の併願優遇|神奈川の中学生が「押さえ」に使える高校|図解スライド11

2. 入試相談が「郵送でできる高校」と「先生が行く必要がある高校」がある

併願優遇を決める12月の入試相談は、高校によって方法が違います。この違いは、神奈川の中学校の先生が動けるかどうかに直結します。

  • 郵送でできる高校:文教大学付属(12月17日必着)、品川翔英(郵送のみ)、下北沢成徳(郵送のみ)など
  • 来校が必要な高校:東京都市大学等々力は「予約不要・郵送不可」で、先生が12月15日・16日に世田谷まで足を運ぶ必要があります

制度としては使えても、中学校の先生の動きが現実的かどうかは別の問題です。志望校が来校必須なら、秋の早い段階で担任の先生に相談しておきたいところです。

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3. 神奈川の「併願確約」と同じではない

神奈川県の私立高校には併願確約という制度があり、基準を満たせば合格がほぼ決まります。東京の併願優遇を、これと同じ感覚で考えるのは危険です。

朋優学院は募集要項にこう書いています。「合格の確約をしないため、神奈川県の『併願確約』とは異なるものとお考えください」。実際、5科25という基準を満たしていても、入試当日の3科合計が130点未満だと不合格になります。

東京の併願優遇は「基準を満たせば合格の可能性が高くなる制度」であって、合格を約束するものではありません。この違いを理解しておくことが、押さえを考えるうえでの出発点になります。

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内申から逆算する|あざみ野・すすき野から狙える東京私立の目安

今回の19校を内申の目安でざっくり分けると、次のようになります(いずれも併願優遇の基準で、加点前の素点です)。

  • 5科16〜18あたり:科学技術学園(特進・男子校)、国本女子(女子校)、品川学藝、下北沢成徳(女子校)、目黒学院、自由ヶ丘学園(下位コース)
  • 5科19〜21あたり:日本工業大学駒場、品川翔英、東京、駒場学園、駒澤大学、玉川聖学院(女子校)、目黒学院(上位コース)
  • 5科22以上:玉川学園、文教大学付属、東京都市大学等々力、青稜、品川翔英(難関進学)、自由ヶ丘学園(上位コース)、朋優学院

お子さんの現在の内申と照らして、まず届く範囲の高校を2〜3校に絞る。次に通学時間で現実的かを確かめる。最後に神奈川の生徒が対象かを中学校の先生から確認してもらう。この順番で進めると迷いにくくなります。

公立高校とあわせて検討したい場合は、神奈川県公立高校の合格シミュレーターや、内申点から私立高校を探せる私立高校さがしもあわせてご覧ください。あざみ野中・すすき野中の定期テスト対策についてはあざみ野中学校の対策ページすすき野中学校の対策ページにまとめています。

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よくある質問|東京私立の併願優遇と神奈川の中学生

▼ 質問をタップすると回答が開きます

Q私立高校を第一志望にしても、併願優遇は使えますか?
A. 使える高校があります。東京の私立高校の併願優遇は「都立が第一志望の人のための制度」と説明されることが多いのですが、募集要項を読むと「公立・私立ともに可」「国公立・私立問わず併願可」と書いている高校が実際にあります。ただし「公立高校が第一志望であること」を条件にしている高校もあるため、志望校ごとの確認が欠かせません。
Q神奈川県の中学生でも、東京の私立高校の併願優遇を使えますか?
A. 公式の募集要項に「東京都および神奈川県の公立中学校の場合」「都内・神奈川県内生」などと明記している高校があり、その場合は対象です。一方で、地域について何も書いていない高校も多くあります。書いていない=使えない、ではありませんが、断定もできないため、中学校の先生から高校へ確認してもらうのが確実です。
Q内申点は都内の中学生と同じ基準ですか?
A. 今回確認した範囲では、神奈川県の生徒だけ基準が高くなる高校はありませんでした。ただし注意したいのが地区による加点です。たとえば世田谷区立の中学校に通う生徒には内申を加点する高校がありますが、この加点は東京都内の中学校が対象で、神奈川県の生徒には付きません。同じ内申点でも都内の生徒より不利になる場合があります。
Q併願優遇が決まれば、必ず合格できますか?
A. 「必ず」ではありません。併願優遇は基準を満たせば合格の可能性が高くなる制度ですが、高校によって性格が異なります。たとえば朋優学院は募集要項に「合格の確約をしないため、神奈川県の『併願確約』とは異なるものとお考えください」と明記しており、入試の3科合計が130点未満だと不合格になります。神奈川県の私立でおなじみの併願確約と同じ感覚で考えないことが大切です。
Qいつまでに何をすればよいですか?
A. 鍵は12月の入試相談です。東京の私立高校の併願優遇は、12月中旬に中学校の先生が高校と相談して決まります。ここで注意したいのが相談の方法で、郵送でできる高校と、先生が高校まで足を運ぶ必要がある高校があります。中学校の先生が動けるかどうかも関わるため、秋のうちに担任の先生へ相談しておくと安心です。

あざみ野・すすき野から東京私立を押さえにするために

ここまで見てきたとおり、私立高校を第一志望にしていても、内申点で押さえを作る道はあります。「併願優遇は都立志望者のもの」「東京の私立は都民のもの」というのは、どちらも実際の募集要項とは違っていました。

大切なのは次の3点です。第一に、学校単位ではなくコース単位で確認すること。同じ学校でもコースによって公立限定だったり私立併願可だったりします。第二に、地区加点は神奈川の生徒に付かない前提で、素点で基準を満たすことを目標にすること。第三に、12月の入試相談までに担任の先生と話しておくこと。制度上は使えても、相談の方法によっては先生の動きが必要になります。

この記事の内容は、各校の公式募集要項を1校ずつ確認してまとめたものです。ただし2026年度入試の要項がもとになっており、2027年度の要項は各校が秋(9月〜10月頃)に公表します。基準は年度で変わることがあるため、最終的には必ず最新の募集要項と、中学校の先生を通じた確認をお願いします。

当塾でも、内申と通学時間の両方から現実的な併願プランを一緒に考えています。ご家庭で高校選びを進めるときの材料として、この記事を役立てていただければうれしいです。

✍ この記事を書いた人|石川(MySTEPスタッフ)

指導実績10年|資格:教員免許

【指導科目】小学生:英語・算数・国語・理科・社会/中学生:英語・数学・国語・理科・社会/高校生:英語・数学(ⅠA/ⅡB/ⅢC)・国語(現代文/古典/漢文)・理科(物理・化学・生物)

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