こんにちは!MySTEPスタッフの石川です。
大学受験の総合型選抜・学校推薦型選抜で、合否を大きく左右するのが志望理由書です。前回の記事では「面接は志望理由書の確認の場」とお伝えしました。つまり、志望理由書そのものの完成度がそのまま結果につながります。今回は、採点者が志望理由書のどこを見ているのか、そして”通る”志望理由書の書き方を、当塾の指導視点で解説します。
近年、総合型選抜と学校推薦型選抜を合わせた「年内入試」で進学する生徒は大学全体でおよそ半数にのぼり、志望理由書を書く機会は決して特別なものではなくなっています。だからこそ、ほかの受験生と差がつくのは「何を、どう書くか」です。
📑 この記事の目次

志望理由書で採点者が本当に見ているもの
採点者が見ているのは、立派な肩書きや難しい言葉ではありません。「この生徒は、本当にこの学部で学びたいのか」「自分の経験や考えを、自分の言葉で語れているか」です。借りものの志望理由は、面接ですぐに見抜かれます。
面接で「志望理由は?」と聞かれたとき、書類に書いていない別の話を始めてしまう受験生がいます。これは逆効果で、「それは書類で読んだ」と思われたり、志望理由書の作り込みが甘いと判断されたりします。面接で深掘りされる前提で、志望理由書を作り込むことが何より大切です。
もうひとつ採点者が重視するのが、一貫性です。きっかけ・学びたいこと・将来像が一本の線でつながっているか。途中で話が飛んだり、結論と動機がかみ合っていなかったりすると、説得力が一気に下がります。書き上げたら、最初から最後まで筋が通っているかを必ず読み返しましょう。
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志望理由書の基本構成(4つの要素)
通る志望理由書には、共通する「骨組み」があります。次の4つの要素を、この順番で組み立てると、読み手に伝わりやすい志望理由書になります。
- きっかけ:その分野に興味を持った具体的な経験・出来事。自分にしか語れない体験を。
- 深めた学び・問い:きっかけから何を調べ、考え、どんな問いを持つようになったか。
- その大学・学部を選ぶ理由:自分の問いが、その大学・学部の学びや研究とどうつながるか。
- 将来像:学んだことを将来どう活かしたいか。きっかけから将来まで一本の線で結ぶ。
大切なのは、4つがバラバラに並ぶのではなく、互いにつながっていることです。「この経験があったから、この問いが生まれ、だからこの大学で学びたい」という流れができていれば、読み手は自然と納得します。
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"自分にしか語れない何か"が高得点の決め手
合格者の志望理由書に共通するのは、「自分にしか語れない具体的な経験」が書かれていることです。実際に自分の目で見て、手で触れて、心が動いた体験から書かれた志望理由は、読み手に「もっと詳しく聞いてみたい」と思わせます。
逆に、ネットで調べた一般論や、どこかで見たような正しい言葉を並べただけの文章は、印象に残りません。大切なのは、エピソードの大きさではなく、その経験を通して何を考え、なぜこの学問に進みたいと思ったのか、というつながりです。
SDGsなど"借りてきたテーマ"に注意
近年、探究学習の影響でSDGsを志望理由に掲げる受験生が増えました。しかし、本当に関心があるのかどうかは、採点者には透けて見えてしまいます。それよりも、自分が素直に「面白い」と感じる身近な題材のほうが強い武器になります。
たとえば日常で気になったことを、生物学・経済学・文学といった学問の視点につなげていく。身近なテーマでも、学問の問いとして掘り下げられれば、高校生らしいオリジナリティのある志望理由になります。

志望理由は「志望先の研究分野」に寄せる
意外と見落とされがちなのが、志望理由を出願先の学部・学科が扱っている分野に方向づけることです。同じ「心理学を学びたい」でも、発達心理を研究している学部に「犯罪心理を学びたい」と書いてしまうと、「なぜうちへ?」と思われ、一次の書類選考で落ちる可能性があります。
自分の興味を、志望する大学・学部が実際に研究しているテーマへと結びつける。この"寄せる"作業ができているかどうかで、説得力が大きく変わります。志望校のパンフレットや学部・学科のサイト、研究室紹介などに目を通し、どんな先生がどんな研究をしているかを調べることが、寄せる作業の第一歩です。
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やりがちなNG志望理由とその改善
志望理由書でつまずく受験生には、共通のパターンがあります。代表的な「弱い志望理由」と、その改善の方向を見てみましょう。
| 観点 | 弱い志望理由 | 通る志望理由 |
|---|---|---|
| きっかけ | 「将来役に立ちそうだから」と漠然としている | 自分が実際に体験し、心が動いた具体的な出来事から始まる |
| 具体性 | どこかで聞いた一般論やきれいごとが並ぶ | 自分の見聞きした事実・数字・場面が描かれている |
| 学部との接続 | 「興味がある」だけで学部とつながっていない | 志望学部の研究内容と自分の問いが結びついている |
| 将来像 | 触れていない、または漠然としている | 学びと将来が一本の線でつながっている |
改善例:借り物のSDGsから、身近な題材へ
最初は「SDGsの貧困問題に関心があります」と書いていた生徒。掘り下げると、本当に心が動いたのは祖父母の暮らす地域で見た商店街の変化でした。そこを起点に「地域経済」という学問の問いへつなげたところ、自分の言葉で語れる、説得力のある志望理由に生まれ変わりました。
改善例:興味と学部のミスマッチを"寄せる"
心理学に興味があり、発達心理を専門とする学部に「犯罪心理を学びたい」と書こうとしていた生徒。学部の研究内容を調べ直し、自分の関心を「人の成長と環境の関わり」という発達心理のテーマへ寄せたことで、「なぜこの学部か」が明確になりました。

身近な経験も、掘り下げれば強い志望理由になる
「特別な実績がないと推薦は無理」と思う必要はありません。アルバイトや部活、日常のちょっとした気づきも、丁寧に掘り下げれば立派な志望理由になります。大切なのは、経験そのものの派手さではなく、そこから何を学び、どんな問いを持ったかを言葉にできることです。
当塾でも、志望理由の掘り下げから出願先に合わせた方向づけ、文章への落とし込みまで、生徒一人ひとりと一緒に時間をかけて作り上げることを大切にしています。
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志望理由書で本当に伝えるべきこと
採点者が見ているのは、立派な実績や上手な文章よりも「あなたにしか語れない経験と、そこから何を考えたか」です。背伸びした言葉ではなく、自分が実際に体験したことを具体的に書き、「なぜそう感じたのか」を掘り下げることが、説得力につながります。まずは自分の経験を一つ書き出すところから始めてみてください。皆さんの挑戦を応援しています。
総合型・学校推薦型の志望理由書に関するよくある質問
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